夕闇の恐れなんて無い。

雑踏から這い出るかすれた低い声。

窓の桟の影がゆっくりと床を撫でて。

思い出したようにカーテンが揺れる。夏の木曜日。

 

今日はどうやら時間がゆっくりと流れる予定らしい。毎日の時間がこんなにもかわってくるのは、なぜだろう。たぶん、自分がここにあると思っている自分がその存在を固定しないからだろう。

 

時に、今日という日は遅い。

自分がのんびりしてるからではなくて、せっせか動く自分がいて、そのまわりの時間が遅い。心地は悪くない。掴もうとしても掴もうとしてもするりと抜けていくのも悪くない。

 

もっとその空間を楽しもうかな。

気分は、小銭を抱えて駄菓子屋へ掛けてく小学生時分の幼い僕。

 

今日も生きている木曜の昼飯前。